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イベント

大切な人を守るために今できる「備え」を学ぶイベント

3/26(土)18時より開催したオンラインイベント「災害に備える力を。あなたが大切な人にできること。@世田谷」。
世田谷区内在住の方や、世田谷区内の学校に通われている学生の方たちを対象に開催した本イベントでは、災害時に必要なものや「もしものときに自分にできること」を参加者の方たちと一緒に学びました。

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本イベントは、若い世代の私たちが知っておくべき備えや知識を学ぶべく、熊本地震・令和2年7月豪雨など、現地で様々な活動をされてきた BRIDGE KUMAMOTOの稲田 悠樹(いなだ ゆうき)さんをイベントゲストに迎え、実際に体験したことや行われたクリエイティブな復興支援の活動についてお話いただきました。
今回お話いただいた内容の一部を抜粋し、レポートとして皆さんにお届けできればと思います。

イベントの詳細はこちら▶ https://bousai220326-setagayaport.peatix.com/



防災を身近に考える


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ゲストトークのはじまりは、稲田さんからまず今回のイベントで一番伝えたいこと、「ゼロから生み出すことはなく、日常の経験・スキルを支援に繋げていく」についてのお話しいただきました。
誰にだって、いつからだって、支援のアクションは取ることができる、と私たちに伝えたかったように思います。

実際に熊本地震は突然起こり、あっという間に “ そこにあるはずの日常 “ を変えました。明日、明後日にも災害が起こり、ライフラインが止まってしまうかもしれません。
もしものときに、日常の経験やスキルをどう活かすのか、今後防災を今以上に身近に考えることが必要になっています。



直面した課題と対策



地震の発生後、建物の倒壊や地割れ・山崩れなどの影響による交通状況の混乱、物資の運搬が困難となり生じた食料や衣類・生活用品の不足等、さまざまな問題が溢れていたと稲田さんは語ります。


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知人の方が行う民間ボランティアに参加後、稲田さんがすぐに直面した問題は、「全然手が回っていない」でした。
物資の搬入や、ボランティア人材の確保およびSNSによる情報の混乱、その他ボランティアの方の業務割り振りなど課題は本当に山積み。

そうした状況から新たにプロジェクトを立ち上げられた稲田さんは、業務フロー構築の担当として支援活動をはじめられました。


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現地では一部のメンバーのみしか知らない業務が複数あったため、他のメンバーは作業を把握できておらず、せっかく参加してくれたものの「何をやったらいいのか分からない」「リーダーに聞かないと動くことができない」など、有効に時間を活用出来ていない状態でした。

そこで、より作業効率をあげるためには、「分業化」と「マニュアル化」が必要だと考えられた稲田さんは、業務の簡素化と業務フローの構築に取り組みました。


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(分業化とマニュアル化が実装されている様子)



これらのアクションによりボランティアの方たちの動きは大幅に改善され、少しずつ混乱が解消されていきました。
他にも、支援したい企業と地元企業とのマッチングなど、企業間の連携を図ることでより幅広く支援活動を展開することが出来たと話してくれました。



過去の課題が未来を変える


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稲田さんは数学が好きで物事を考える際に数学的な考えを用いるため、それぞれの課題に対して因数分解を行い、一つずつ丁寧に解決していかれた稲田さんですが、その背景となる3つのポイントを、私たちに教えてくれました。

・日常的なボランティアコミュニティーを持つこと
→普段からつながっていることで有事の際にも声をかけやすい。

・SNS情報の出し方を設計すること/ITリテラシーを高めること
→SNSは上手く使わないと情報の混乱が起きる。情報を取得したい人は必ずしもITリテラシーが高い人たちばかりではないので、SNSは一時情報に触れるためのツールとして活用し、具体的に知りたい情報は電話させることで、混乱を解消。

・人によって使い慣れているツールを活用できるポジションの割り当てを行うこと
→ボランティアの業務は膨大で割り振りが大変だが、一人一人が持つ得意なことや能力に合わせた業務を割り当てることで現場を潤滑に回すことができる。

どれも特別なことではなく日常の連続こそが、実は現場で最も重要なポイントであることを教えていただきました。
これは、まさに冒頭でお話いただいた「日々の生活の経験やスキルを活かす」ということです。
熊本地震によって生じた課題は、今後起こるかもしれない ” もしものとき “ に私たちがしっかり活用すべきことなのだと思います。



今、私たちにできること


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イベントの後半では、稲田さんのお話を聞いたうえでの「気づき」や「今後世田谷で活かせること」を、参加者の方たちと一緒に出しあいました。


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すぐにでもできるアクションとして、
・防災に関する知人への声掛け
・ハザードマップを大学や家族間で取り入れておく
・日常的に防災に関連したワークショップに参加しておく
・地域のコミュニティに属しておくことが、もしものときの助け合いに繋がる
など、さまざまな意見が参加者の皆さんから挙がりました。

もし都心部で災害が起きた場合に生じる被害や情報の混乱は、きっと今私たちが想像している以上のものだと思います。
だからこそ、一人でも多くの人に防災の知識を増やしてもらい、備えを蓄えてもらう。そして、コミュニティに属してもらうことが大切だと考えます。

「自分の知識や行動の一つが誰かを救える」こともあるのだと、改めて意識することができたイベントとなりました。
今回お話いただいた稲田さんが理事を務めるBRIDGE KUMAMOTOにて先日リリースされた「大切な人が被災したときに自分にできることが見つかる本」は、以下の場所にて設置されていますので、ぜひ沢山の方に読んでいただけましたら幸いです。
https://bridgekumamoto.com/blog/2022/2120/


※BRIDGE KUMAMOTOの取り組みについて

創造力は、奪えない。すぐには本物の橋をかけることはできないけれど、創造の橋はすぐにでもかけられる。

2016年4月、私たちの住む熊本に大きな地震が起きました。
この復興には息の長い支援活動と、たくさんの人たちの関心が必要だと考え、
発災間もない2016年5月にBRIDGE KUMAMOTOを設立しました。
クリエイティブの力が、災害復興に少しでも役に立たないかと考え、さまざまな取り組みを行っています。

【取り組み例】
※BRIDGE KUMAMOTOのWEBサイトより詳しくご覧いただけます
https://bridgekumamoto.com/about/outline/#history



最後に



SETAGAYA PORTでは、世田谷区に暮らす人たちの防災に対する意識をより高めていき、創造力を掻き立てていくべく、引き続きイベントの実施や活動を行っていきたいと思っています。
ぜひ、今後の活動もチェックしてください!

公式LINE:https://page.line.me/170xhzbs?openQrModal=true
公式HP:https://setagayaport.jp