レポート
【開催レポート】自分らしい将来を描こう!体験型キャリアデザイン教室 IN世田谷
下北沢にある「SHIMOKITA COLLEGE」にて2024年8月10日に『体験型キャリアデザイン教室』を開催しました。カレッジ生によるトークや体験型ワークショップを通じて、子どもたちが将来自分らしいキャリアを歩むための選択肢を、より広く、身近に考えられる機会を届けるイベントです。イベント当日の様子を紹介します!
第1部 「自分らしい道を歩む3名がトーク!」
SHIMOKITA COLLEGEの運営に携わる原田さんからSHIMOKITA COLLEGEについてご紹介をいただいたのち、いよいよイベントが始まりました。参加した小学生は皆さん初対面!まずはアイスブレイクからです。
呼ばれたい名前、楽しみなこと、嫌いなものを紙に書いて3〜4人のグループ内で発表。思わぬ共通点を見つけたり、「そうだよねー」と共感したり、話すうちに次第に表情が柔らかくなり、温かな空気になりました。
その後は、SHIMOKITA COLLEGEの入居生である高校生、大学生、社会人の3人が“学びとキャリア”をテーマに、自分の経験をお話ししてくれました。
1人目の登壇者は、高校生代表の髙地麻央さん。Loohcs高等学院 3年生です。
やりたいことをして生きたい!と、個性を尊重する通信制のLoohcs高等学院に進学した髙地さん。
教育に興味を持ち、高校2年時には都市部と地方の教育の違いを体験するために、「地域みらい留学365」という制度を活用して島根県立大東高等学院に1年間の地方留学をしていました。その1年を経て、SHIMOKITA COLLEGEに入居したそうです。
自分の進路選択について、「なぜそう思ったのか」「どうしてそれがやりたいのか」を丁寧にお話ししてくれました。具体的なエピソードに、どんどん引き込まれていく小学生の皆さん。最後まで集中して耳を傾け、自分のアンテナに引っ掛かったことをメモしていました。
2人目の登壇者は、大学生代表の山口莉奈さん。日本女子体育大学 ダンス学科4年生です。
地域とダンスを掛け合わせたコミュニティを創ることを目標に、SHIMOKITA COLLEGEで「わくわくハッケン教室」を主催するなど、様々な活動をしています。
オーストラリアのメルボルンへの語学留学での経験やダンスをはじめ、自分の好きなことに向き合って来た思い、今後の展望についてお話ししてくれました。
留学時の写真も豊富で、小学生の皆さんは真剣な表情で聞いていました。
3人目の登壇者は社会人代表の野村佳成子さん。人材業界で働きながら、SHIMOKITA COLLEGEではチューターとして、高校生、大学生のメンターやサポートの役割も担っています。
大学生の時にアメリカにてインターンシッププログラムに参加して実践的な英語力を身に付け、帰国後に履修したイギリス文学の教授の講義でマンツーマンで日英文化について政治、経済、教育など様々な分野から比較し討論し合ったそうです。
学びは対話から生まれることに気づき、そこから学問の面白さを知り、大学院に進学しました。大学院では教育学と言語学を専攻。修了後は英会話講師の職に就いていましたが、そこからキャリアへの支援にも関わることのできる人材業界へと転職されています。
野村さん自身、常に学びながら成長されて今に至っていること、それを周囲に還元して、また新たなサイクルを生み出しているとお話し してくださいました。
小学生の皆さんも、将来への想像と希望を膨らませているようにお話しを楽しんでいる様子でした。
第2部 体験ワークショップ
SHIMOKITA COLLEGEのカレッジ生の中から、6名が講師となって、体験ワークショップを行いました。小学生の皆さんは興味のあるテーマから2つを選び、参加しました。
⚫︎英語・言語習得 - - - 「遊びを通じて楽しみながら英語を学ぼう!」
講師:野村佳成子さん
英語教師の経験もある野村さんのワークショップは、イングリッシュ・ネームを作ろうという内容から始まりました。好きな食べ物などをベースに自分のイングリッシュ・ネームを創作して、お互いの名前を紹介し合います。
その名前を名乗ってゲームを開始!「ポテト」「エアコン」「シール」などのカタカナ表記の言葉は、日本語と英語のどちらの表現なのかを当てるクイズなどを行いました。
普段使っているはずの言葉なのに意外と難しく、夢中になって取り組んでいました。言葉の由来を知るなどの新しい発見に、笑顔になっている参加者の皆さんでした。
⚫︎ダンス表現 - - - 「リズムで遊んでみよう!」
講師:山口莉奈さん
幼い頃からダンスを続けて来た山口さんによるダンスのワークショップ。「タ・タタタタ・タン・タン」「タン・タン・ウン・タタタ」という2種類のリズムで、ペアで身体の動かし方を考えました。
ペアで考えた動きを頭に入れて、他の参加者と見せ合います。「こんなの考えたよ」と楽しそうな様子が見られました。
⚫︎社会 - - - 「地方留学ってなに?」
講師:髙地麻央さん
高校2年生の時に地方留学をしていた髙地さんは、島根県での留学がベースのワークショップ。今いる世田谷区と比較して、そこから地方と都会との違いを考えます。
さらに「どうすれば将来戻ってきたい町になるか?」と参加者や保護者も交えて、一緒に考えたり、各々の意見を発言したりと有意義な時間が流れていました。
⚫︎マーケティング- - - 「どうやったら、物は売れるの?」
講師:早船詩織さん
企業が商品・サービスを顧客に届けるためのマーケティングに興味を持ち、現在大学の商学部で学んでいる早船さんによるワークショップ。マーケティングとは何かを学んでから、飲み物やお菓子などの身近な商品 について強みと弱みを分析し、その商品の改善について提案しました。
たくさんアイディアが浮かび、身を乗り出して参加している様子が見られました。実は早船さんは、この日がSHIMOKITA COLLEGEの卒業の日。貴重な時間の中、とても素敵なワークショップをしてくださいました。
⚫︎演技・表現体験 - - - 「LA流の演技メソッド」
講師:俣野水晶さん
幼少期からモデルや芸能の活動をし、ロサンゼルスでの俳優留学経験を持つ俣野さんのワークショップは短い会話劇を演じる内容。「お見舞い」というオリジナルシナリオの読み合わせをして、「セリフの目的」や「気持ちの変化」を考えます。その後はペアで演技にチャレンジしました。
普段の生活ではあまり知ることの出来ない演劇の裏側を覗く経験。SHIMOKITA COLLEGEのメンバーも参加して、賑やかに楽しんでいました。
⚫︎アート体験 - - - 「似顔絵を描いてみよう」
楠本千紘さん
イラスト作成などを得意としている楠木さんのワークショップは、自分の似顔を描いてみようという内容。タブレットに自分の顔を映し、自分の顔の特徴を改めて発見。バランス、パーツの形、表情という、3つの特徴の捉え方とそのポイントを学び、実践しました。
書き始めるとみな集中し、夢中で描いていました。終了時間ギリギリになってもまだ描きたい、と頑張る姿はが見られました。
SHIMOKITA COLLEGE内見学
第2部のあとは、会場になっているSHIMOKITA COLLEGEの見学です。
SHIMOKITA COLLEGEは高校生・大学生・若手社会人という多様性を担保しながら、仲間同士での学び合い(ピア・メンタリング)が生まれる仕組みを取り入れている場所です。
入居者以外は入れない居住スペースや共用スペースを案内してもらい、実際にどのような学び合いが行われているかを見ることができる貴重な時間となりました。入居者同士で感謝を伝え合うメッセージカードのシステムがあったり、SHIMOKITA COLLEGE内でさまざまなイベントが企画されていたり、廊下のホワイトボードでコミュニケーションがとられていたり。「暮らしながら学ぶ」とはどんな生活なのか、みなさん興味津々に見学されていました。
振り返り
見学が終わった人から席に戻り、各自アンケートを書いて振り返りました。イベント中にすっかり仲良くなって和気あいあいとお喋りしていた子どもたちも、真剣に今回学んだことへの感想を書いていました。
SHIMOKITA COLLEGEのみなさん、参加者のみなさま、ありがとうございました!
(執筆:SETAGAYA PORT YOUTH 沢尾結)
▼SHIMOKITA COLLEGE
下北沢に誕生した日本初の「暮らしながら学ぶ」レジデンシャル・カレッジ。
Webサイト:https://shimokita.college/
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