SETAGAYA PORT
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イベント

SETAGAYA PORT LABO EVENT レポート

世田谷発の持続的なビジネスやカルチャーを生み出していくために始動したSETAGAYA PORT。世田谷区内外の多様な企業やスタートアップ、フリーランス、プロボノ、大学、金融機関などと交流して、新たな波を生み出していくイベントや仕掛けを行っていきます!


このSETAGAYA PORTから社会課題を解決する事業の発足をサポートするプロジェクト「SETAGAYA SOCIAL LABO」がいよいよ始動。プロジェクトの本格始動に向けて開催された初回のオンラインイベントのレポートをお届けします!


SETAGAYA SOCIAL LABOとは

社会起業家をゲストにお呼びし、ゲストのトークセッションを参考にディスカッションを行い、参加者の皆さん全員で世田谷区でやってみたいこと・挑戦したいことを考えていきます!

ゲスト

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岡 勇樹
NPO法人Ubdobe 代表理事・株式会社デジリハ 代表取締役

1981年東京生まれ。幼少期をサンフランシスコで過ごし、帰国後DJ・ドラム・ディジュリドゥなどの音楽活動を開始。母と祖父の病気や死がきっかけで高齢者介護・障がい児支援の仕事に従事。29歳で「NPO法人Ubdobe」を設立。33歳で「厚生労働省 介護人材確保地域戦略会議 有識者」に選出。35歳で「東京オリンピック・パラリンピック競技大会推進本部 ユニバーサルデザイン2020関係府省等連絡会議 構成員」に選出。36歳で「日本財団2017年度ソーシャルイノベーター」に選出。現在は医療福祉系クラブイベントの企画・離島や山間部を中心とした福祉留学制度の運営・デジタルアート型リハビリコンテンツ事業「デジリハ」等を展開中。

 

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中村 多伽
株式会社taliki 代表取締役

京都大学在学中に国際協力団体の代表としてカンボジアに2校の学校建設を行う。その後、ニューヨークのビジネススクールへ留学。現地報道局に勤務し、アシスタントプロデューサーとして2016年大統領選や国連総会の取材に携わる。様々な経験を通して「社会課題を解決するプレイヤーの支援」の必要性を感じ、帰国後の大学4年時に株式会社talikiを設立。2020年には社会課題解決ファンドを設立し、関西を中心に社会起業家のインキュベーションや上場企業の事業開発・オープンイノベーション推進を行いながら、投資活動にも従事。


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寳田隼人 
フェアトレードタウン世田谷推進委員会 事務局

普段は世田谷区内で働く傍ら、国際的な認証制度であるフェアトレードタウンを世田谷区で実現する為に、市民で構成する推進委員会の事務局員として活動。また世田谷区在勤者として二子玉川を拠点に多摩川のクリーンナップ団体を立ち上げるなど、世田谷区内で環境社会活動に従事する。アウトドア企業に勤務。


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千田 弘和
三茶WORK 共同代表

パラレルアントレプレナー/エンジニア。Webメディアやブライダル関連の企業経営を行う傍ら、世田谷区ではコワーキングスペース「三茶WORK」、八百屋「三茶ファーム」、ベーグル専門店「JUNO」、などを運営。ご縁のある方々と「楽しい」を仕事にしていくことが好き。三軒茶屋在住。



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-MC- 和田 早矢

地方局のアナウンサーを経験後、2018年に株式会社ツクルバに入社。スタートアップを応援するコワーキングスペースのコミュニティマネージャーとして、100組以上のスタートアップ・起業家のコミュニティを築く。現在はローカルおよび国内外の広域展開に挑むスタートアップ支援事業の立ち上げメンバーとして、イベントやオンラインラジオの企画など様々なコミュニティ施策を担当中。

ゲストによるトークセッション
〜社会の課題解決と持続可能な事業づくり〜

トークセッションでは「社会の課題解決と持続可能な事業づくり」をテーマにお話を伺っていきます。

 “ひずみ”を解消するビジネスの試練

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MC 和田 早矢さん(以下、和田) 中村さんは、先程の自己紹介では「京都で起業家の生態系をつくりたい」という想いがあって、京都から起業家を輩出するための取り組みをされていると話してくれましたね。なぜ出身地の東京ではなく、京都だったのですか?

中村 多伽さん(以下、中村) 京都はシリコンバレーに似ていると言われていて、狭い地域の中に大学や研究所の他に、大企業や中小企業も集まっています。さらに伝統もある中で、唯一足りていないのが投資家とアクセラレーター(スタートアップや起業家をサポートし、事業成長を促進する人材・団体・プログラム)でした。自分が投資家とアクセラレーターになれば、京都のエコシステムが回るんじゃないかという発想のもと、活動が始まりました。

和田
 今取り組みの中で、事業の立ち上げにあたるシードステージの企業に投資をされていると思うのですが、日頃接している起業家さんに対して感じている期待や課題について教えてください。

中村 私たちの考える社会起業家の定義は、一般的な企業と同じく、売り上げの追求も、技術・ノウハウの活用も、そして顧客の課題解決も行うものです。しかし社会起業家では、課題解決の優先順位が最も高いと考えます。だからこそ、課題解決よりも利益が先行してしまうことがありません。今まで経済の発展や多くの人たちの幸せを追求した結果、困っている人や新たな課題が生まれてしまっています。それを私たちは「全体最適のひずみ」と呼んでいます。そのひずみを解消するために、既存の大きな権力や世間の常識に新しい提案を出来るような事業を増やす必要があると考えています。 

和田 SETAGAYA PORTでも社会課題に着目してプロジェクトを立ち上げる方が多いと思いますが、やはり既存の権力や世間の常識へ立ち向かって行くことは、とてもエネルギーがいることですね。

中村 農家さんが作ったものを直送で消費者のテーブルへ運ぶことや、化石燃料を使っていない洋服や靴を選ぶことがなかなか浸透しなくても、その未来が絶対来ると信じて取り組みを続けるのは、孤独で大変なことだなと感じます。

医療福祉エンターテイメントはこうして生まれた

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和田 岡さんはエンターテイメントを通して医療や福祉を身近に感じてもらい、業界の活性化につなげる活動をされていると思いますが、こういった取り組みをするに至ったきっかけについて教えていただけますか?

岡 勇樹さん(以下、岡さん) 
20歳の頃に、母の病や死を経験したことがきっかけです。母親が病院に入院してから半年後に亡くなったのですが、母親が亡くなった後に、原因がガンであったことを知ったのです。実は母は、亡くなるまでの2年間、ガンであることを私に伝えず、一人で闘病生活を送っていました。

私は、ここに課題が2つあると考えています。それは家族や友人といった大切な人が、難病や障害などで要介護状態になったときに、どうしたらいいかわからないということと、それを気軽に話せない文化があるということです。

私は何も知らずに、毎日クラブ通いをして遊んでばかりいたので、突然母が入院した時、とにかく動揺し、どうしたら良いかわかりませんでした。しかし、医療関係者の方が来て、いきなり専門的なことを教えられても、当時の私には全く響かなかっただろうと思います。遊びつつも医療や福祉に触れたり、理解を深めたりできる場をつくりたいと思いました。

世田谷という、まちの可能性

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和田 寳田さんは、フェアトレードタウン世田谷を推進されていますが、現在の世田谷区との取り組みについて、お話いただけますか?

寳田 隼人さん(以下、寳田) 
基本的には世田谷区がフェアトレードタウンとしての基準を満たして認定を受ける事が短期的なゴールです。その為の啓蒙活動としてイベントや勉強会を行なっています。たとえば「世田谷おいしいもの巡り」という取り組みでは、世田谷区内の飲食店にフェアトレードの材料を使ったスペシャルメニューを期間限定で提供していただき、ラリー形式でそうした店舗を巡っていただくイベントを行いました。以前は大きな会場に集まるイベントなども企画していましたが、今はすっかりオンラインが中心になっています。   

和田 活動しているなかで、世田谷というまちにはどんな可能性があると感じていますか?

寳田 世田谷区は地球環境に配慮したものづくりや、社会課題の解決をベースにした事業など、想いを持って活動されている個人や団体が多い地域です。僕自身の経験としても、「フェアトレードタウン化を進めたいです」とキーとなる人物に話を持ちかけたら、緩やかに繋がっていた人たちが集結し、あっという間に推進組織が立ち上がりました。
こうした想いを持って活動している人たちがたくさんいるので、社会活動を行う上での土壌がしっかりしていると感じます。  

和田 想いをもった人同士がまた繋がっていく可能性を感じますね。

寳田 なおかつ世田谷区には100以上の商店街があるそうです。一般的なスーパーでは、商品に書いてある説明を見て、商品を選ばないといけませんが、商店街では、売り手と買い手の距離が近いので、話しながら買い物をするシーンが生まれます。顔馴染みになったり、気軽に商品がどういったものか尋ねることができますよね。人との繋がりが持てる商店街が多いということは、日常の買い物でも環境や社会に配慮した選択が可能なので、とても強みになると思います。

和田 今、人との繋がりというキーワードがありましたが、千田さんは三茶ワークという拠点で、世田谷区に根付いてコミュニティ運営をされていますね。ここ数年での世田谷の地域の変化はありますか?

千田 弘和さん(以下、千田) 
コワーキングスペースを運営しているなかで、コロナの影響はやはり大きな変化をもたらしています。元々はフリーランスの方の利用が多かったのですが、多くの会社がリモートワークを取り入れたことで、利用者の半分が会社員の方となっています。

和田 私もコワーキングスペースを運営しているのですが、この1年で会社員の方の利用が増えたなと感じていたところです。

千田 これまで、住む場所と働く場所の2つの縁だったところが、住む場所と働く場所に加えて、サードプレイス的な地域での縁が増えていっています。三茶ワークには、飲食スペースがあるのですが、そこで会社員の方とフリーランスの方が楽しく会話している場面や、その会話から仕事につながる場面、趣味が同じ人と出会って別の場所でまた会うきっかけが生まれたりします。この変化を目の当たりにできて、とても面白いです。

和田 今まで出会わなかった人たちが出会うこと自体が新しい変化ですし、またそこから可能性が生まれますね。コミュニティという観点で、世田谷のまちの可能性について伺ってよろしいでしょうか?

千田 会社員の方の地域との繋がりが増えてくると、世田谷って本当に面白い人がたくさんいるんだなと思います。クリエイターの方や会社員の方、はたまた芸能人の方もいて、そんな人たちが接点を持てる地域はあまりないと思います。そして世田谷区は、これまでは「住むまち」だったのですが、「働くまち」としてもどんどん成長しています。そういう意味でも今後様々なチャンスが生まれると思います。

 手応えを感じる瞬間

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和田 皆さんは、自分のプロジェクトを立ち上げる際に、その活動が社会に認められ、必要とされているという実感を持てた瞬間があれば、その時のことについて、お話しいただきたいです。

中村 明らかに潮目が変わったのは2019年で、SDGsのバッジを企業や団体の方がつけるようになった時です。さらに2019年〜2020年にかけて一般のマーケットでSDGsを意識した商品がとても増えました。ファストファッションなど、若年層の中でも環境問題や社会課題に馴染みがない層にアプローチできる業界で、サステナブルやエシカルのSDGsという言葉が、ある種商業的に使われるようになりました。私が2017年に創業した時は、社会課題解決がビジネスで軌道に乗るのは、10年後くらいじゃないかと言われていたのですが、想像以上に早く波が来て驚きました。

和田 寳田さんも頷きながら聴いておられましたが、共感する部分はありますか?

寳田 まさに2019年に私も潮流が変わったのを感じました。私たちが活動を始めたのが2018年ですが、始めた当初は、あまりSDGsやサステナブルといった取り組みに関してオープンな印象ではありませんでした。しかし、2019年を境に、そういった取り組みをしていかなくてはいけない、という風に社会的機運が大きく変わり始めました。ここ2年くらいで、エシカル消費やサステナブルな取り組みが、次第に社会に浸透してきたな、という印象がありますね。

和田 やりやすさを感じることが、一つ手応えを感じるポイントなのかもしれないですね。

どん底の乗り越え方

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和田 事業を進めていく上でうまく行かない時もあると思いますが、そういった状況を、技術的にも精神的にも、どのように乗り越えてきましたか?

 私はそれこそずっと悔しい思いをしてきて、山があれば谷もあるので、基本的に乗り越えたとも感じていません。持続可能性とは、個人としても法人としてもシンプルに生き延びることだと思っています。私の場合、もうどこにも逃げ場が無くなったタイミングで新しい事業が生まれることがあるんです。やると決めたらとにかく走り出すタイプなので、一番最初の時点では、知識もないですし、完成度も高くありません。ただしプロダクトが生まれたら、アップデートを重ねます。2人目のお客さんに買ってもらうときは、1人目のお客さんに売った時よりも良いものにするというマインドを大切にしています。

和田
 まさに「ピンチはチャンス」というお話ですね。千田さんにも、困難を乗り越えたエピソードがあれば、お話を伺ってみたいです。

千田 最初に農業活性を目的として起業した時、「利益をたくさん生み出すこと」と、「社会課題の解決」を並行するつもりで、意気揚々と走り出したのを覚えています。しかし社会課題と向き合うと、その両立が難しく、葛藤が続きました。

和田 社会課題の解決は、世の中の流れと逆行して立ち向かう部分があるので、これからプロジェクトを立ち上げられる方も、試練がありそうですね。

千田 やりたいことや意味のあることをやっていきたいからこそ、「社会課題解決では稼がず、他で利益追求をしよう」と自分の中で割り切ることで、気持ち的にスッキリして楽になりました。もちろん社会課題解決を目的として、利益を出すことを諦めない人たちもいて、すごく素晴らしいとは思うけれど、皆が皆そうじゃなくても良いのではないか、と思うことができました。様々な社会課題との向き合い方がある中で、自分自身が楽しくやっていくことこそが一番サステナブルだと考えています。

和田 乗り越えるのではなく、別の方法を探すというのも前向きな手段なのかなと感じます。中村さんはお話を聴いてどのように感じますか?

中村 本当に仰る通りで、東京は土地柄もあってか「儲けないといけない」という意識が強い地域でもあるのですが、社会課題解決の場合、稼げるかどうかはジャンルに左右されるので、どれだけ努力しても、儲からない領域もあります。課題解決している人が辛そうだと、受益者やお客様が申し訳なくなってしまうので、絶対本人たちが楽しい方が良いと思います。必要以上の経済的なプレッシャーに左右されても、幸せになれないと感じます。

和田 社会課題の種類によっても、利益を出せるものと出せないものがあるんですね。これからプロジェクトを始めていく人は、進めながら壁にぶつかることがありそうです。ぜひ、今後中村さんにもこれから生まれるプロジェクトにもアドバイスなどいただけると嬉しいですね。

それでは、お時間となりましたので、トークセッションはこちらで終了となります。今日はたくさんの貴重なお話をありがとうございました。

 

グループディスカッション
~世田谷で実現したいこと~

トークセッションのあとは、参加者も交えたグループディスカッションを行いました。ZOOMのブレイクアウトルーム機能を使って各チームに分かれて、簡単な自己紹介を行った後、プロジェクトのアイデアを話し合い、最後にはグループごとに発表を行っていきます。

アイデアブレストのテーマは「SETAGAYA PORT LABOで実際に取り組みたいこと」

グループディスカッションに入る前に、先日SETAGAYA PORTのコミュニティマネージャーに就任した3名を紹介します。

 

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佐藤さん、高島さん、小永吉さんの3名は、今後コミュニティや今回のSETAGAYA SOCIAL LABOで生まれたチームに並走し、コミュニティ全体を盛り上げていきます。
この3名を交えて各チームに分かれ、グループディスカッションを行いました。


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ディスカッションは、参加者の皆様の熱意に支えられ、各グループで活発な意見交換が行われます。
具体的な意見も飛び交い、まだ話したいという余韻を残して、あっという間にイベントは終了の時間となりました。
イベントでは様々なアイデアが生まれ、現在プロジェクトの立案に向けて準備を行っています! 決まり次第、皆さんにご報告しますので、楽しみにしていてください。
一緒にプロジェクトを事業化できるよう、コミュニティマネージャーと一緒に動いていきましょう!

 

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オープニングメンバーになって共にSETAGAYA PORTの「はじまり」をつくろう!

LABOイベントは幕を閉じましたが、SETAGAYA PORTはまだまだこれからが始まりです。ぜひ皆さんにもメンバー登録をしていただき、今後SETAGAYA PORTを一緒につくっていければと思います。SETAGAYA PORTを出逢いの場、チャレンジを実現させるための磨き上げの場としてぜひ活用いただけたら嬉しいです。

メンバー登録は下記QRコードを読み込んでいただくか、下記URLよりLINEの友達登録から本登録に進んでください。

▼メンバー登録はこちらから
https://lin.ee/c2n5Fi2

 

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登録が完了しましたら「テイラーワークス」というコミュニティプラットフォームに参加していただくことができるようになります。

皆様のご参加、心よりお待ちしています。