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【開催レポート】〜発見!未来につながる「好きと学び」〜体験型キャリアデザイン教室 IN世田谷
下北沢にある「SHIMOKITA COLLEGE」にて2025年7月19日(土)に『体験型キャリアデザイン教室』を開催しました。カレッジ生によるトークや体験型ワークショップを通じて、子どもたちが将来自分らしいキャリアを歩むための選択肢を、より広く、身近に考えられる機会を届けるイベントです。イベント当日の様子を紹介します!
子どもたちの「好き」と「学び」がつながる、体験型イベントを実施しました!
イベントページはこちら:https://setagayaport.jp/news-events/careerdesign-shimokitacollege25(※開催終了)
2025年7月19日、区内在住・通学をしている小学4年生〜中学生を対象とした体験型プログラム「キャリアデザイン教室」を開催しました。
本イベントは、SETAGAYA PORTとSHIMOKITA COLLEGEが連携し、子どもたちが自分の「好き」や「興味・関心」を探求し、将来の学びや仕事へとつなげるヒントを見つけるきっかけを提供することを目的としたものです。
●「SHIMOKITA COLLEGE(シモキタカレッジ)」とは
下北沢に誕生した日本初の「暮らしながら学ぶ」レジデンシャル・カレッジ。現在、高校生・社会人・大学生合わせて約120名ほどの居住者が暮らす。海外の主要ボーディングスクールやレジデンシャルカレッジの設計思想を参考に作られているほか、既存の学生寮にはない新しい側面を持つ。
HP:https://shimokita.college/
この日のためにSHIMOKITA COLLEGEのメンバーが考えたプログラムに参加するため、約60名の子どもたちと保護者の皆さまが参加されました。
オープニング 〜まずは「自分」を知ることから〜
はじめに、SETAGAYA PORT事務局およびSHIMOKITA COLLEGEの社会人メンバー 野村 佳成子さんから本イベントの趣旨を説明しました。
初めて出会う子どもたち同士で少し緊張している状態の中、まずはアイスブレイク!イベント内で講師を務めたSHIMOKITA COLLEGEのメンバー(以下、カレッジ生)の皆さんも、子どもたちに積極的に声をかけ、安心して参加できる空間を整えていました。
子どもたちはニックネームや最近ハマっていることなどをワークシートに記入し、4〜5人の小グループで自己紹介を行いました。
「同じ本を読んでいる」「虫取りが好き」などの共通点が次々と見つかり、会場には笑顔と会話が広がっていきました。
「好き」を起点にしたトークセッション
緊張がほぐれたところで、3名のカレッジ生によるトークセッションを実施しました。
今回のイベントのテーマは、「発見!未来につながる『好きと学び』」。登壇者それぞれの経験をもとに、「好きなことの見つけ方」や「その後の向き合い方」について語っていただきました。
【登壇者】
◼︎則本菜奈子さん|アメリカのリベラルアーツ大学で学び、国内の教育現場に携わる
◼︎山本乃々佳さん|難病と向き合いながら学生起業や、若者の政治参画促進を行う
◼︎早田唯斗さん|香港と日本を行き来しながら育ち、パズルやスポーツなど様々な興味に情熱を注ぐ高校生
たとえば、「自分の”好き”なことが誰かを笑顔にする瞬間が好き」「長く続けてこられたことが、あとから振り返ると自分の“好き”なことなんだと気づいた」など、具体的なエピソードとともに、自分自身の“好き”をどう捉えてきたのかを語っていました。
「どうやって“好き”を見つけたのか?」という話題では、3人とも共通して「まずはなんでもやってみることが大切」と言い、「子どものうちは親に協力してもらう必要があるから、新しくやりたいことがある時は、親にプレゼンして挑戦してきた」と振り返っていました。
続いて、子どもたちからの質問タイム。「好きな本は?」「なぜそれが好きになったの?」といった問いかけが行われました。登壇者が熱意を持って答える様子から、“好き”が持つ力の大きさが感じられる場面となりました。
9つの体験ワークショップ 〜多様な「学び」の入口〜
続いて実施したのは、カレッジ生9名による体験型ワークショップ。
それぞれの「好きなこと」を軸に、子どもたちが“新しい学び”と出会える多様なプログラムを展開しました。
講師を務めたカレッジ生のプロフィールはこちらをご覧ください。
・国際交流「その当たり前、外国ではどう?」(則本 菜奈子さん)
アメリカの大学へ留学や、日本で公立小学校の学級担任を務めていた実体験から、海外と日本の学校文化の違いをクイズ形式で紹介。国際的な視点で“当たり前”を見直したり、同時に日本の文化を知る機会となりました。
・社会・起業「一日総理大臣になろう!」(山本 乃々佳さん)
「自分が公園をつくるならどんな公園を作りたい?」という問いをきっかけに、社会や政治に目を向ける大切さを伝えるワークショップ。子どもたちはワークシートを使って、自分の「好き」を実現できる思い思いの「公園案」を発表し、創造力を膨らませていました。
・数学・パズル「謎解きマスターになろう!」(早田 唯斗さん)
「考えて工夫することの面白さ」を実感できるルービックキューブをテーマにした体験。
11面のルービックキューブを揃えるデモンストレーションを行い、解法の説明を受けた子どもたちは集中して取り組み、完成の瞬間には歓声が上がっていました。
・国語・ジャーナリズム「まちを紹介する新聞を作ろう!」(高崎 未央さん)
20分で完成するように工夫されたカラフルな新聞のワークシートを使って、子どもたちに自分のまちの好きな場所を紹介してもらい、お互いに発表しました。子どもたちは近所のカフェや公園など各々の視点で自分の好きな場所を伝えていました。
・生物研究「好きなもの図鑑を作ろう!」(樋野 葵さん)
スケッチと調べ学習を組み合わせた図鑑づくりを通して、観察の面白さと新しい発見をする楽しさを体験。子どもたちは動物や、海の生き物など自分の好きなものについてネットや図鑑で調べ、夢中で取り組んでいました。
・心理学「多様性ってなに?」(川島 杏さん)
「違い」や「個性」をテーマにクイズや対話を通じて多様性について考えるワークショップ。「こんなとき自分ならどう感じる?」「こんな会話のとき自分だったらどう声をかけてあげたい?」といった問いに、子どもたちは真剣に向き合い、多様な価値観への理解を広げる場となりました。
・ボードゲーム「戦略ゲームに挑戦!」(森内 貴之さん)
簡易版バックギャモンを使い、戦略性のあるゲームを実践しながら、「考えることを楽しむ」ゲーム体験。次の一手を複数パターンシュミレーションしながら戦略を練るプロセスをレクチャーしていました。中には通常版にチャレンジする子も現れ、熱気ある雰囲気でした。
・言語学習「“ジブン語”を作ろう!」(野村 佳成子さん)
動物の鳴き声などのクイズで世界の言語の違いを学びながら、最後は自分だけの“ことば”を創造。「ことばを知ることは自由で面白い」というメッセージを、子どもたちに届けていました。
・アート「逆さまに描いてみよう!」(井村 和花さん)
絵の苦手意識が生まれにくいよう普段の感覚をあえて外し、写真を逆さまにして模写するという、井村さんがオーストラリアで学んだ手法を教えていました。形や線を注意深く観察でき「描いてみたら、普段よりうまく描けた!」と喜ぶ声があがっていました。
最後にみんなで振り返り
すべてのプログラム終了後、全員で感想を共有する時間を設けました。
「知らないことをたくさん知ることができた」
「もっとやってみたい」
「自由研究にも取り入れたい」
「外国の人と話してみたくなった!」
などの声があり、子どもたちは新たな学びや達成感を得て気持ちの変化を感じていました。
保護者からは、職場体験とはまた違った視点で子どもたちが将来を考える機会として
「歳の少し上の学生の話を聞く機会が普段ないから貴重な機会になった」
「子どもたちが楽しそうにしていたのがよかった、刺激を受けていた」
「好きなことについて考えるきっかけになっていたようで良かった」
といった声が寄せられました。
また、講師を務めたカレッジ生からは、「初めてワークショップに挑戦したが、子どもたちの純粋な反応が励みになった」「自分の“好き”の原点を振り返る機会にもなった」といった感想があり、SHIMOKITA COLLEGEの運営者からは「この機会をきっかけに、寮生の表情や行動にも変化が見られた」との声もありました。
「好き」が未来につながる、小さなきっかけに
今回のキャリアデザイン教室は、学校でも家庭でもない第三の場で、自分の「好き」とじっくり向き合い、「学び」へとつなげるきっかけを提供することを目指して開催しました。
当日子どもたちは自由な好奇心やアイデア、生き生きとした表情を見せてくれ、カレッジ生自身も自分の学びをアウトリーチするきっかけとなり、次世代の好きと学びの循環が生まれる機会となりました。
ご参加いただいた皆さま、開催にご協力いただいたSHIMOKITA COLLEGEの皆さまありがとうございました!
▼SHIMOKITA COLLEGE
下北沢に誕生した日本初の「暮らしながら学ぶ」レジデンシャル・カレッジ。
Webサイト:https://shimokita.college/
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