メンバーストーリー
【メンバーストーリー #1】フォトグラファー熊倉さんの挑戦~プロボノ参加をきっかけに始まった新たなつながり~
SETAGAYA PORTでは、プロジェクトやイベントへの関わりを通じて、メンバーがどのように動き、つながり、変化していくのかを大切にしています。
この「コミュニティレポート」では、そうした関わりの中で生まれたメンバーの新たな挑戦や変化の兆しを、みなさんにお届けしていきます。
初回は、プロボノとしてさまざまな現場に関わりながら、写真と場づくりの可能性を広げているフォトグラファー・熊倉風香さんのストーリーをご紹介。
【Profile】
熊倉 風香さん
フォトグラファー
SETAGAYA PORTへの参画時期︰2024年7月
主な活動:世田谷彩味堂、Be Ethical Marketでのプロボノ活動等
インタビュー:熊倉さん(フォトグラファー)
「拠点をつくる」その思いから動き出した
事務局︰SETAGAYA PORTとは、どうやって出会ったのですか?
1年ほど前で、会社員をやめたタイミングでした。「いずれ自分で、人が集まり、新しいものが生まれる拠点を持ちたい」という気持ちがずっとあって、少しずつ準備を始めていたところでした。
ただ、いきなり自分の場所を持つのは難しいので、まずはそういう場所を巡って、人に話を聞いたり、イベントに参加して、自分にできそうな形を探っていました。その流れの中で出会ったうちの一つが、SETAGAYA PORTの活動でした。
事務局︰世田谷にフォーカスして探したというよりは場作り・まちづくりを学びたくて地域の活動に参加していたような感じでしょうか?
そうですね。エリアは特に気にしてはなかったけど、世田谷区出身だったので馴染みはありましたね。
実践を通して知った“場づくり”のリアル
事務局:初めて関わった活動は?
初めてプロボノとして参加したのはMANOSさんの実証実験でした。拠点づくりのヒントになるかもしれないし、イベント企画にも興味があったので「やってみよう」と思い飛び込みました。
事務局︰SETAGAYA PORTに入るときの不安はありましたか?
イベント企画も「やってみたら何かのとっかかりになるかも」とは思っていたけど、まだやったことがなかったので、本当につながるのか分からないし、そもそもイベントの企画を自分やれるのかとか。見えない部分の不安はあったと思います。
事務局︰プロボノとして実際に関わってみて、印象的だったことは?
MANOSさんの実証実験と並行して準備を進めていた「Be Ehical Market」ですね。普段からマーケット系のイベントが好きでよく楽しみに参加していたので。行政の取り組みで、あの規模を個人でやろうとしたら難しいので、事務局の方とどういう段取りで進めていくか、どのくらい時間かかるのかなど、非常に学びが多かったです。
事務局︰熊倉さんがプロボノリーダーとして引っ張っていただきましたね。
プロジェクトマネージャーをやらせてもらっただけでなく、つながりができたことやイベント企画の段取りを知れたこともありがたかったですね。
一参加者だと全容を把握できなかったり、実際に自分でイベントを企画しようとすると、意外と分からないこともあると感じました。プロジェクトマネージャーの立場だったからこそ、なんとなく全容は把握できたかなと思っています。
事務局:今年はコンセプトやネーミングを昨年度から一新し、企画の骨組から一緒に作っていきましたね。
事務局︰当初求めていたような場作りの知見につながったポイントはありましたか?
マーケットのレイアウトを考えるのが面白かったです。いずれ拠点作りにもなんとなくつながりそうな気がしています。人の流れをどうつくるか、そういったことをメンバーと一緒に考えていく中で、そうした企画の構想を練るのが自分の興味に合っていると気づき、学びも多くありました。
真ん中のエリアで出店者さん同士の会話が生まれていたりして、「どうやって会話が生まれるんだろう」という視点での気付きはありましたね。
写真が“場づくり”と自然にリンクしはじめた
事務局︰SETAGAYA PORTを通じて、写真のお仕事も広がったと伺いました。
ありがたいことに、つながった人から写真の仕事をもらえるというのはわりと最近多いです。
Be Ethical Marketをやっている時、「ママ応援プロジェクト」という事業を行っている運営メンバーの藤原さんから、「カメラ扱えるなら撮影お願いできる?」と商品撮影など声をかけてもらっていました。その後もいくつかの場面で撮影を任せてもらえるようになりました。
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事務局︰色々な場所に足を運んでいるので、熊倉さんの人柄と行動力に惹かれて…みたいなところがあるのかもしれないですね。
そうですね(笑)、場づくりの(勉強の)ために、様々なコミュニティを回ってたら結果的に写真ともリンクしてきたという感じです。
事務局︰熊倉さんにはSETAGAYA NEW WAVEのときも撮影を担当していただきましたね。
事務局︰カメラは元々お得意だったのでしょうか?
はい、大学時代に趣味としてはじめて、もう10年以上になります。
趣味としては風景しか撮っていなくて、仕事にしようと動き始めた時にライブを撮り始めて、そのうちお店のオープニングイベントとか、飲食店のメニュー撮影なんかも頼まれるようになって、少しずつ「人の活動に関わる写真」が増えていった感じですね。
撮影した人たちが自分でイベントを企画したり、場所を運営しはじめたりするのを見ているうちに、「自分もそういうことをやってみたいな」と思うようになったんです。その延長線上で、興味の対象が写真そのものというより、「人が集まる場」とか「まちの動き」みたいなところに移っていて。
だから、会社を辞めたのも「カメラを仕事にしたい」からではなく、場づくりやまちづくりをやってみたかったからですね。
事務局︰入り口は「まちづくり・場作りを学びたい」だったのが、自分の仕事にもつながっているところが不思議です。
本当にこんなにつながると思ってなかったですね。
事務局︰普段からプロボノを意識して活動されているのでしょうか?
最初から特に狙ってたわけではないですね。特に営業活動していたわけでもないし、写真の仕事につなげるつもりはほぼ全くなかったです。まちの勉強としてつながりの目的で行っていたと思います。
SETAGAYA PORT参加後の変化と今後
事務局︰現在間借りでカレー屋をやっているとのことですが、ゆくゆくは店舗も?
カレーをやりたいというよりは、どちらかというとシェアキッチンなど人に使ってもらったり、人が集まれる場所を作りたいとはずっと思っています。
ただ、飲食店のつながりがなかったので、まずは出店者として体験してみようと思って始めたのがカレーでした。あくまで拠点づくりへの手段なんですよね。ゆくゆくの拠点はみんなが集まれる場所という方針にはなると思います。
事務局︰またSETAGAYA PORTでマルシェなどのイベントをやってみたいと思いますか?
マルシェは楽しかったので、またやりたいですね。SETAGAYA PORTのプロボノとして参加するとあの規模でできるのはやっぱり大きなメリットですよね。
あれをやらせていただいたからこそ、自分でもすごく小さくですけど、昨年末につながった人たちと一緒にイベントを実施しました。
シェアキッチンを借りてそれぞれ飲食をやりつつ、弾き語りライブもやったりして。そこでは自分を含めて4店舗くらい出店いただきました。
事務局︰さすが、既に行動に移されているんですね。
周りの方もあれをやろうこれをやろうと動くスピードが早い方が多いので、そのおかげもあってイベントにつながっています。
事務局︰今後も何かあればSETAGAYA PORTで協働したいところですね。
1年目は分からないなりにチャンスがあったら顔を出し、今はご縁につながってるので、今後2年目は誰かに乗っかって動くというよりは、もう少し主体的に動いてみたいです。ここは手を借りなきゃいけないかなというときは、これまでSETAGAYA PORTなどで関わってきた人とも動いていきたいです。
事務局︰これまでお話を伺ってきて、熊倉さんが色んなご縁をお仕事につなげている秘策がわかった気がします。とにかくアクション率が高い⋯!
たしかに、動いたらどうにかなるものだと最近は感じてきましたね(笑)。飛び込んでみて「行ってよかった」と思える出会いも多くありました。分からないなりにも「とりあえず行ってみよう」みたいなマインドではあります。
人が集まり、偶発的に会話や交流が生まれる——そんな拠点を目指して、熊倉さんは場づくりに必要なノウハウを、座学やイベント参加、そして企画運営といった多角的なアプローチで着実に吸収しています。
取材から記事作成までの間にも、新たな場を見つけ、オープンに向けてすでに動き出しているとのこと。
熊倉さんの挑戦は、まだ始まったばかり。
この先、どんなかたちでその拠点が生まれていくのかとても楽しみです。
今後もSETAGAYA PORTでは、メンバーの挑戦やつながりの物語を発信しながら、 世田谷で新しい出会いや活動が生まれる場を育んでいきます。
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